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旅暦『まほろば』

―森を駆け、遺跡を求めて道を歩み、海を訪ねては潜る。尋ねる先は、日出ずる国。

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赤穂紀行

※今回の最高の一枚
 赤穂市を訪れた時、既に当初の予定時刻を大幅に過ぎている為、たいした観光は出来ないなと思っていた。然し赤穂城だけだし、そこまで時間は掛からないだろうとも考えていた。

―赤穂市(播磨国)

 さて、赤穂と言えばやはり忠臣蔵が有名であるが、その印象は播州赤穂駅を下りて直ぐから感じる事が出来る。
それは「義魂」と言う題名の大石内蔵助の銅像が立てられているからであるが、街中を散策していても同様の印象を受ける。忠臣蔵に纏わる史跡がひっそりとながら、到る所で見受けられるのだ。

そんな赤穂市の、メインスポットである赤穂城へと向かった。

義魂

義士あんどん

息継ぎ井戸

百々呂屋裏大枡碑

赤穂藩上水道モニュメント

忠魂碑

 
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 赤穂城は変形輪郭式と呼ばれる、大砲戦を意識した近世の城である。嘗ては海に面した海城でもあったこの城はここ近年、大規模な復元作業が進行している。既に本丸は整備が終了しており、天守からの眺望は赤穂一の絶景と言っても過言ではない。

播州赤穂駅を南進するとパンフレットなどでお馴染みの光景が視界に映り始める。
1955年に再建された大手隅櫓や大手門である。これらの周囲は土産屋や茶屋等が立ち並んでおり、茶屋に至っては大手隅櫓より立派な三層櫓の概観をしている。正直これは余り頂けない。

太鼓橋を渡り大手門を潜ると立派な虎口の全貌を掴む事が出来る。徳川系の城は壮大な枡形と厳重な虎口を設ける特徴があるが、赤穂城のこの作りはそれらの中でもかなり立派なものではなかろうか、1度折れ曲がるだけに留まらず合計で4度も折れ曲がった構造になっているのだ。
最後の折れ曲がり箇所の石垣は琉球王朝のグスクに見られる石垣を髣髴とさせる様な緩やかな曲線を描いている。

虎口自体の構造がなくなっても更に1回折れ曲がっており、その先の道には近藤源八宅跡長屋門や大石内蔵助宅長屋門等が対面する形で現存している。近藤源八宅跡長屋門の方は一部内部に立ち入る事が出来る。
そしてその先にはかの有名な大石内蔵助らを祀った大石神社が鎮座しているのだ。
参道に立ち並ぶ義士らの石像はどれも立派だった。

今回は時間の都合上内部までは立ち寄る事が出来なかったが、近隣には蔵の概観を模した歴史博物館も在り、歴史好きなら1日中居ても退屈しない街に違いない。

大手隅櫓(外)

大手門

大手虎口(外)

赤穂城址案内図

大手虎口(内)

番所と大手隅櫓(内)

曲線を描く大手虎口

近藤源八宅跡長屋門案内板

近藤源八宅跡長屋門

汲出井戸

畳の間(6畳)

畳の間(8畳)

屋根裏

板間(2畳)

大石内蔵助長屋門

大石内蔵助長屋門2

大石神社鳥居

大石神社表門

大石神社本殿

片岡源五右ヱ門宅阯

赤穂市歴史博物館

清水門跡案内版

清水門跡

奥野将監定良屋敷跡

武家屋敷公園

武家屋敷公園案内板

寺井玄渓屋敷跡

鈴田重八屋敷跡

磯貝十郎左衛門正久宅阯

田中貞四郎屋敷跡

神尾専右衛門屋敷跡

間瀬久太夫正明宅阯

大野九郎兵衛宅阯

塩屋門案内碑

塩屋門案内板

良寛歌碑

西隅櫓台

塩屋門跡

千馬三郎兵衛光忠宅阯

岡野金右衛門包秀宅阯

北横矢枡形

 
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 二の丸へと進むと、木々が蔽い茂り始め、特に東側で顕著である。と言うよりも東側のみだろうか、西側は庭園や公園として整備されつつあり、辺りは開けているからだ。

現在の赤穂城の大きな特色として、眺望の良さが挙げられる。多くの城の場合、平城だと曲輪や堀自体が埋め立てられ市街地や田園と化している事が多い。そして平山城だと曲輪が残る代わりに公園を兼ねた、ちょっとした森や山と化している事が多い。
赤穂城は、平城の典型的な末路として一時期は市街地や田園だったものが復元によって往時の姿に蘇っている為、植林等が特になされていない。その為現存しているか否かと言う観点から見ると評価は落ちるが、眺望に長けているのである。また本丸庭園が復元されているが、天守台や本丸櫓門から見た際にとても美しく見えるのも高評価したい所だ。

そして二の丸花見広場には多くの動植物がおり、白鳥や青鷺と言った市街地ではお目にかかる事の出来ない鳥類も多く生息している様で、市民の憩いの場として機能している。

赤穂城は通にも一見さんにも楽しみ甲斐の有る、良い城郭なのである。



二の丸門跡案内碑と堀

二の丸跡案内板

二の丸門跡

山鹿素行先生銅像案内板

山鹿素行先生銅像

大石頼母屋敷跡

大石頼母助屋敷門案内板

冠木門と高麗門

大石頼母助屋敷門

東仕切門跡

武川先生頌徳碑

二の丸花見広場

二の丸花見広場案内碑

米蔵

米蔵案内碑

水手門

水手門案内碑

水路跡

遊水池と白鳥

西仕切門

西仕切門案内板

西仕切り門と堀

青鷺

 
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 再三繰り返し言う事になるが、赤穂城の眺望はとても絶景である。天守台は木が1本も生えていない為360°視界を何者にも遮られる事無く、思う存分眺望を楽しめるのだ。
本丸御殿は現存していないが、嘗ての区割りを平面で表示しており、見応えが有る。
また、今回「最高の一枚」に選んだ写真は大池泉と天守台の延長線上(大池泉側)から撮影したものだが、庭園と天守(台)を一緒に撮影する事が出来る城郭は意外に少なく、見逃せないポイントである。

大手口

東北隅櫓台(左)と大手口(右)パノラマ


本丸櫓門(外)

東北隅櫓台(外)

本丸櫓門(中)

本丸櫓門から本丸を望む

本丸庭園施設案内図

赤穂城本丸御殿見取図

赤穂城本丸御殿説明文

赤穂御城御殿絵図

本丸櫓門(内)

本丸櫓門から本丸を望む パノラマ


池泉

大池泉

大池泉案内板

天守台から本丸を望む

天守台から本丸を望む パノラマ


天守台

石組暗渠排水路

大池泉から天守台を望む

東北隅櫓台(内)

厩口門(内)

厩口門(外)

東北隅櫓台(外)2

東横矢枡形

南横矢枡形(左)と刎橋門(右)パノラマ


南横矢枡形

 
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 こうして赤穂市の観光を終え、帰路に付く事になったのだが、日帰り旅行にしたのが悔やまれる程、赤穂市には見所が有った。
残り8ヶ月程で鳥取ともお別れである。そう考えると、近い内に再訪せねばと言う思いが高まるばかりだった。
 
 
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