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旅暦『まほろば』

―森を駆け、遺跡を求めて道を歩み、海を訪ねては潜る。尋ねる先は、日出ずる国。

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高松紀行2

※今回の最高の一枚
 

 先月は〝神の島〟を訪ねたが、今回は〝鬼の島〟を訪ねる事にした。「鬼ヶ島大洞窟」なるものに興味を抱いたからである。偶には長閑な島を観光するのも悪くない―そう思い〝鬼ヶ島〟の異名を持つ女木島へ向かった。

―讃岐国(高松市)

 サンポート高松からフェリーで20分、沖合4km程の所に在る女木島を訪ねた。日本人なら誰でも知っている『桃太郎』の地…とも言われる場所に興味が無い筈がない。それに偶にはこういうのも良いかなって。

先日香川を初めて訪ねた際と違い今回は夏を感じさせる晴れ模様だった。フェリーから望む屋島は意外に大きく感じる。源平合戦の地として有名なこの場所を、何れは訪れたいと思う。高松城も、
 
讃州さぬきは高松さまの城が見えます波の上
 
そう謡われるだけの事はある。
などと思い耽る内に、あっと言う間に女木島に着いた。

 女木島の第一印象を一言で評すと、「長閑」に尽きる。瀬戸内海にはこんな島が在るのか、沖縄には適わないのだろうが、何だろう、南国の雰囲気に包まれているのだ。

リアルなモアイ像は南の島に付き物な椰子の木と同様に「南の国」感を醸し出しているし、オオテと呼ばれる潮風対策の石垣は正に沖縄のイメージそのものである。
そんな雰囲気の所為か、島内の神社建築までも何処となく不思議なものに見える。パラオにはペリリュー神社と呼ばれる神社が在るそうだが、彼の地の雰囲気も女木島と似ているのではないか、と阿呆な事を思ってしまう始末だった。

 島内の中央に座する日蓮山へと向かう道中、上り坂の開けた箇所で高松市街地を望む事が出来た。眼下には女木島に2つ在る小さな集落の内の1つも見えていた。

屋島と高松港

高松城

赤灯台せとしるべ

オオテ

女木八幡神社

鷲ヶ峰

住吉神社

鷲ヶ峰山中から女木港と高松市街地を望む

---

 鷲ヶ峰へと向かう途中、分岐点で日蓮山なるものの存在を知った。山頂には日蓮上人像とやらが在るらしい。一応実家の宗派が日蓮宗だし、地図上では近く感じたので向かってみる事にした。

間違いだった。

容量の関係で道中の写真を省いているが、地味に長い。そして以外にキツい。勾配は緩いがなんだか足に来る。初夏とは言えバテるのが早過ぎる…と思い足元を見遣った。

クロックスに近い靴だもん、当然じゃん…

まさかこんなに本格的な登山になるとは思わなかったのだ。良い訳だが。
そうやって誰に言うでもなく一人頭の中で言い訳をしていると、一気に開けた場所に出た。

眼前は瀬戸内海。
左は「鬼ヶ島スカイラインハイキングコース」。
右は木々の多い茂った今までの道と同じ様な光景。

勿論、左だよねここは。

間違いだった。

ぱっと見、凄く山頂が近そうでその上開けてそう、なのだが、実際には2km以上あった上に途中から木々で覆われたあの世界に…。楽をしようとするとどうなるのか、身を以って学ぶとはこう言う事なのだろう。凄く後悔した。

肝心の景色はと言うと、山頂は木々に覆われており余り良くない。そこら辺に転がっている大きな岩の上に乗って何とか見えるという感じである。なんなのもう。

そして来た道を引き返し、改めて日蓮山山頂へ。

凄く近かった。

100mも歩いたっけ、と言う感じだ。しかしやはり木々に覆われており、眺めは良くない。と言うか肝心の日蓮上人像とやらも見えない。ちょっとイケない事だが、少しよじ登りました。はい。
なんかもう、この時点で凄く疲れていた。

鬼ヶ島スカイラインハイキングコース

日蓮山標高碑(最高地点に在る訳ではない)

日蓮山標高碑付近から大鎚島方面を望む

日蓮山山頂から豊島方面を望む

西浦漁港

大鎚島方面パノラマ



日蓮上人像

タカト山山頂

タカト山山頂から高松市街地を望む

タカト山登山道から豊島方面を望む

---

 そして本日最大の目当てである大洞窟へ。
途中小さな古墳を見たり急勾配の遊歩道を登ったりしてなんとか辿り着いた。

…なんか凄く昭和的なブツが。

まあ鬼ヶ島って言うくらいだしな、と気を取り直して大洞窟へと入ると、中にも居た。
最終的に出るまでに知ったのだが、この洞窟は自然の神秘とかではなく、人為的に作り上げられたものなのだそうだ。海賊か何かが根城にでもしていたのだろうか。秋芳洞までとはいかなくとも自然の織り成す美しさとやらを期待していたため少し残念だったが、昔の人が作ったものとして見るとそれはそれで浪漫があって良いものだと言えるだろう。

円山古墳

大洞窟入口

入口~玄関口通路

玄関

中の間

宝庫

宝庫…

鬼大将の会議

佛間(左)と大黒柱(中央)と鬼の力水(右)

鬼の力水

佛間

大黒柱

監禁室

瀬戸内国際芸術祭2013の出展物

亀の甲天井

鬼大将の部屋入口

鬼大将の部屋(手前)

出口

玄武岩柱状節理

---

 そして鷲ヶ峰山頂に到着した。展望台は流石に見晴らしが良く、360°何処を見ても美しい景色を見る事が出来る。因みに標高碑は凄く分かり辛い所にひっそりと立っていた。

帰りに立ち寄った食事処で、うどんを頂いた。女木島うどんと言う名前だったのでどんなものかと思いきや普通のうどんだった。ただ非常に美味しかったし、おまけで何かの魚の酢漬けをくれたので満足する事が出来た。

そして出港前に覗いてみた鬼ヶ島おにの館では、好い感じに埋め尽くされたホワイトボードを発見した。
過疎化の進む島だが、若者が多く訪れている様だった。

山頂部から男木島方面を望む

展望台にある方位盤

展望台から高松市街地方面を望む

食事処『鬼の台所』

女木島うどん

オオテ2

鬼ヶ島おにの館

館内のホワイトボード

鬼の灯台

---

 女木島の次に、男木島を訪ねた。この島は正直女木島の次いでだった。
実際に観光名所のジイの穴は蝙蝠の住まう小さな洞穴に過ぎなかったし、タンク岩も足元が危険過ぎて近寄れなかったし、何よりも登山道の所々は獣道と言って良いレベルだった。

然し最後に訪れた男木島灯台で、良い出会いがあった。
男木島灯台資料館を見終え最終便の出港時刻が迫る中、ぎりぎり間に合うかどうかと言う時に、資料館の管理人さんが「乗っけてやろうか?」と声を掛けてくれたのだ。
そのお陰で時刻に間に合った所か少し余ったため、豊玉姫神社を訪れる事も出来た。

他にも2人荷台に乗せていたのだが、管理人さんとだけでなくその人たちとも色々と話す事が出来たし、とても思い出深い出来事だった。

男木島

砂浜で佇む鳥達

男木港

男木交流館

ジイの穴

タンク岩

男木島灯台と男木島灯台資料館

男木島灯台パノラマ


男木島灯台

豊玉姫神社鳥居

豊玉姫神社本殿

男木島の集落

---

 鳥取へ帰る前に、こんぴらやと言う食事処で明太マヨネーズうどんと言うものを頂いた。
マヨネーズは苦手なので抜いてもらったが、それでも非常に美味しかった。
やはり香川のうどんは絶品だ。

こんぴらや

明太マヨネーズうどん(マヨネーズ抜き)+コロッケと掻き揚げ

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 この日、1日中歩き回ったにも拘らず筋肉痛が全く無いなと思っていたら、就活の終わった次の日に筋肉痛に見舞われた。とは言え島を歩き回る事は勿論、同日に2島も訪ねる事は初めてだったので、非常に良い思い出になった。
あの日声を掛けてくれた管理人さんは元気にしているだろうか。

進路と言う問題を抱える中で、他人の記憶に残る様な事が出来る社会人に成りたいと考えながら、帰宅と同時に、そこで意識は途切れたのだった。

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