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旅暦『まほろば』

―森を駆け、遺跡を求めて道を歩み、海を訪ねては潜る。尋ねる先は、日出ずる国。

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智頭紀行

※今回の最高の一枚
国府町を歩き回った翌日、とある方に招かれ1泊2日の間、智頭へ行く事に。
杉の一大産地であるこの時期の智頭は、花粉症持ちには辛いだろう。自分は何とも無いが。

―智頭町(因幡国)

板井原集落と言う、昭和初期の面影と留める集落が在る。
予てよりその集落を訪れてみたかったが、その話をすると時間が有るとの事で念願が叶う事となった。

智頭町方面から板井原集落に入るには照明の無い、自動車2台が並列出来るかどうか…と言う程小さなトンネルを潜る必要が有る。

その様は訪問時期があと1月早ければ川端康成の代表作『雪国』の冒頭の一説、「~トンネルを抜けるとそこは雪国だった」を体現したかの様であった。

藁葺きの屋根が眼前に広がり、トンネルを潜り抜けた事で時空を超越したかの様な錯覚に陥る。



この家屋は藤原家住宅と言い、今も使用されている。
最後に藁が葺かれたのは20年ほど前らしい。

ここは本当に、現代日本なのか。

そう思わずには居られない。メインストリートである六尺道はその名以上に狭い。
然し昔はこれだけの幅員で事足りたのだろうから、今に見る道路等考えられもしなかっただろう。
当然、集落内には未だ嘗て自動車が入った事は無いそうである。
但し集落の外には駐車場が在り、集落の人が自動車を所有していない訳ではない。



集落の建物は現地で伐採された木を利用しており、所々で写真の様に枝を巧みに利用した柱が見受けられる。



集落内には2つの食事処が在る。その内の一つが「野土香」である。
毎週火曜日と水曜日、冬の積雪時(具合に依る)が不定休日だそうだ。

玄関には新酒の完成を知らせる「杉玉」が飾られている。





集落の奥に在った赤瓦の家屋。屋根上に有る小さな建物?は薪暖炉の煙を排出する際に用いるのだろうか。



そしてもう一つの食事処が「火間土」である。
こちらは老夫婦が営んでいる様で、日曜日のみ営業している。



今回は時間の関係でどちらの食事処も利用出来なかったが、次に訪れる際は訪れてみたい。

集落の入り口には向山神社と言う神社が在る。



そして集落の間には赤波川と言う清流が流れており、集落へ入るには橋を渡る必要がある。

最後に180°パノラマの写真を撮影し、集落を後にした。





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そして智頭町の中心地へやって来た。駅から直ぐの所には杉作りの総合観光案内所が見える。聞く所によると、昔は殺風景な鉄筋コンクリート製の建物だったものを、それではいけないという事で、地域のシンボルである杉の木をふんだんに用いた温かみのある建物に建て替えたのだと言う。
駅前の大通りと垂直に交わる道路の奥には小高い丘があり、その上にはバブル期の名残らしい、城郭風の展望台が在る。ただ聞く所によると誰も利用していないそうである。



智頭往来の通りを歩くと伝統的な家屋が並ぶ。
先ず目に入るのが「諏訪酒造」である。ここは漫画『夏子の酒』と縁の有る酒造であるそうだ。
観光ツアーの中に組み込まれている様で、この日も関西方面から来たと思われる一団で賑わっていた。



近くには下町公民館や杉玉作りをする「杉玉工房」と言う店が有る。
杉玉と言っても梟のような物も飾ってあった。





その次に見えてくるのが明治後期の町屋「旧塩屋出店」である。




同じ通りを少し進むと「智頭消防団本町分団屯所」と言う和洋折衷の建物が在る。
これは戦中の建物で、現在も利用されている建物であるそうだ。



そして最後に、有名な「石谷家住宅」である。





勝手口から中に入ると立派な欅の柱が見える。今で言うショールームを兼ねていたそうだ。
特に真下から観るとより迫力が有る。



中は旧暦3月にある「雛あらし」の時期まで飾られていると言うお雛様が在った。

座敷から眺める庭園もとても美しい。



江戸屋敷と呼ばれ150年弱の歴史の有るこの座敷には中国の扇を模したとかどうとかの
出窓の様な飾りが有るが、若い女性はハートの様だと喜んでよく写真を撮るそうである。



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石谷家住宅を見学した後、山郷地区新田集落へ向かった。

集落には「奥神社」と言う神社が有り、田植え前の棚田に生えた枯れ草は風に揺られ何処と無く春の到来を待ち侘びている様だった。





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最後に向かった山郷地区中原集落は、今回宿泊する、メインの訪問先である。

その途中に山郷地区福原集落に在る名勝「副ヶ瀧」を車内から撮影した。



その後地域振興の拠点として期待される山郷小学校廃校の訪問や民泊での交流会に参加し、地域おこし隊員のお宅にお邪魔し、そこで1泊してその日を終えた。



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帰りは朝10時頃、地域おこし隊員の車に乗せてもらい、自宅へ。
自家用車を持っていない身としては中々訪れず来場所の多くを訪れる事が出来、充実した一日となった。

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